香料の種類と役割
前回の〈品#75〉では、基礎化粧品・日用品・食品に香りが配合される目的とその効果をお伝えしました。そして、人を幸せにする香りには人工と天然があり、どちらの香りも腐るというびっくりな情報もありましたね。
香りが腐る=酸化することをサビるといい、使用中の物は開口部から、未使用のものであっても内容物と開口部には隙間があるので、表面が空気に触れておりサビは進みます。サビる原因は、空気/湿度/温度/光の4つです。
そして、サビる順番も油分からと決まっているので、使用中の物は保管方法を見直し、そして買い置きについては購入時期を再確認しましょう。
さて、香料の腐敗もイヤですが、配合された基剤に油分が多ければ腐敗スピードが早まるのはもっとイヤです。しかし、安価な商品や食品の場合は、どうしても販売数を増やさなくてはならないため、基剤のランクを下げざるを得ません。
安価とは品質を落とした低質のことで、健康面や美容面のリスクは避けられません。そのひとつがアレルギーです。
人工香料のアレルギー反応
私には人工香料アレルギーがあります。瞬時に免疫系が動き、危険を教えてくれるのですが、どのような症状が出るかお伝えします。
【食べ物】口に入れてすぐ、口内炎がポコっとできたり、顔や首筋にボコッと吹出物が出現します。時間的には口内炎は1分程度、肌の吹出物は10分以内です。これがまた厄介で、口内炎は数日、吹出物は半月ほど居座ります。
吹出物は、無関係な場所には出ません。理由があってその場所に出るのですが、仕事柄、出る場所は把握しているので私にしてみれば「わかった…もう食べない」と、なるわけです。
【肌に触れるもの】仕事で使うオイルなどは、3〜5分後にかゆみを伴い湿疹が出ます。お風呂で洗い流しても、数日間は炎症したまま回復しません。ひどい時は睡眠中にかきむしり、起床時に水ぶくれやかきキズになっています。おそらく、洗い流してもキメの谷間に残留しているのだと思います。
今でこそ、マッサージオイルはフランスのメーカー「ソティス」に定着しましたが、以前の日本メーカーオイルは戦争や感染症の影響で、成分などの輸入が止まり、メーカー廃番に追い込まれました。美容界に限らず廃番や製造中止が今も続いています。
廃番により様々なオイルを試せたことで、とても勉強になりました。湿疹こそ発症しましたが、私の場合は人工香料だけでなく基剤となる安価なミネラルオイルにもアレルギー反応が出ることがわかり、品質を第一に考え揺らがないでおこうと誓いました。
マッサージを受けたお客様に、トラブルゼロだったことだけが救いです。
赤ら顔、吹出物の慢性に注意
私が心配しているのは顔がずっと赤い『赤ら顔』や、吹出物が収まらない『ブツブツ顔』の方です。素肌に一番近いものが反応しているので、まずは基礎化粧品を疑い、見直してください。
私の場合、サビてもサビなくても人工香料の拒否反応はかゆみでしたが、なんだか近年は香料だけの問題ではなく、配合成分すべての質が低下して様々な症状が出ているのではないかと思えてなりません。
こんなにも肌トラブルが多いって、昭和にはなかったと思うのですが…時代の進化でキレイな方は増えましたが、肌荒れの方も増えていますよね。
頭皮のかゆはシャンプーやトリートメント、体は柔軟剤など、遡ると心当たりが出てきます。
「かゆみ」は拒否反応で、肌の悲鳴です。使うのをやめて!と、あなたに訴えているのです。一度、見直してください。そしてお近くならぜひいらしてください。症状を見て一緒に分析しましょう!
傾けて出すたびに、空気に触れて混ぜていますよ〜
瓶だからと安心できませんね〜せめてプッシュ式!
明日は、天然香料の酸化と、酸化予防の容器についてです。
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