品#77【香料のサビ③】香りが腐る?!後編

基礎化粧品のこと

香料を知りトラブルを回避する

品#75:香料のサビ①
品#76:香料のサビ②

香りの原料となる香料のうち、人工香料は化学的に合成されたものであり、空気、湿度、光、温度で腐るスピードが早まり、異臭に変わります。

また、私のように人工香料にアレルギー反応を起こすこともあるため、たとえばずっと赤ら顔や、長きに渡り吹出物が引かない方は、人工香料配合の基礎化粧品の可能性も視野に見直しましょうとお伝えしました。

さて今回は、天然香料の酸化や、配合基剤が腐る原因となる「容器」問題に着目した最後の記事です。

天然香料の酸化とは

人工香料と天然香料の酸化原因は同じです。しかし個人的には、人工香料が異臭を放つこととは反対に、天然香料は無臭になる気がしていたのですが、改めて調べてみるとあながち間違いではないことがわかりました。

【人工香料】化学合成された成分で構成されているため、酸化による分解過程で不快な臭いを発する。分解で変質すると、新たな化学物質が生成されることが異臭の原因のようです。

【天然香料】植物由来の成分で構成されており、酸化分解は始まると香りが徐々に弱まり、最終的には感じられなくなります。香りの分子が軽いほど香りは消えるようです。この軽い分子の種類を下記に記載しておきます。

天然香料の軽い分子
◯シトラス系(柑橘系):レモン/ライム/オレンジ
◯ハーバル系(爽快系):ペパーミント/バジル/ローズマリー
◯果物系:パイナップル/バナナ
◯刺激系:シナモン/草・芝生・葉など刈りたての緑の香り

おさらいになりますが、腐敗する順番は香料よりも油分が先です。そのため、食べ物や基礎化粧品、日用品の中でも、オイルやクリームのものはたとえ未開封でも危険です。空気、光、湿度、温度変化のある場所により、腐敗スピードも早まります。

容器も意識しましょう

安価な商品は、容器にお金をかけられません。だから安価なのです。高価な商品や、コンセプトがしっかりした商品は品質維持のため、容器にもこだわりがあります。決して華やかな容器のことではありません。

エステシモはエアレス容器を採用しています。使用するたびに底が上がり、空気に触れない設計です。配合成分すべてが自信に満ちあふれている証拠です。

私がお勧めしているエステシモブランドは、人工香料を使っていないだけでなく、フランスの天然香料会社と提携して、ジャパンオリジナルフレグランスを開発し、配合されています。

また基剤には、抗酸化作用のある成分で製品化されており、酸化しにくく防腐剤も最小限に抑えてあります。エステシモとパートナー契約関係にあるので、新商品が出るたびに勉強する毎日です。

なぜそこまで知り得るのか?
エステシモにはサロン会があり、基礎化粧品やシャンプー開発の研究員さんと会うことができます。成分秘話や、開発途中の香りを教えていただけたり、たとえば同じ花でも抽出方法が異なると、香りがどのように変わるかなどリアルに体験できます。

百貨店ブランドの高級化粧品は瓶タイプが多いですね。無敵の瓶には変わりないのですが、手のひらに出す時、どのような動きをするかイメージしてください。

傾けて出すたびに、空気に触れて混ぜていますよ〜


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